英語のみ対応版はこちら (econ.bst).英語文献の みで日本語文献は使わない (のでjbibtex ではなく,bibtex で処理したい)が,カスタマ イズは楽にしたいという人用.jecon.bst は英語文献は使わないときでも,jbibtex で処 理する必要がありますが (jbibtex しか認識せず bibtex ではエラーとなる is.kanji.str$ という命令を利用しているため),econ.bst では jecon.bst から日本語 処理部分を全て除去しています.
導入
BibTeX の標準的なスタイルファイルの中には,jplain.bst, jalpha.bst,jabbrev.bst 等のように日本語の文献にも対応 しているものがすでに幾つもあります.しかし,これらのスタイルファイルでは, 経済学でよく用いられる「著者名 (年)」という形式で引用することはできませ ん (cite 命令を使ったときのはなしです). また,Reference に列挙 する形式も経済学で通常使われている形式とは異なっています.
一方,経済学で用いられる引用・参照形式を実現する BibTeX スタイルファイルとし て,aer.bst,ecta.bst,cje.bst 等があります (詳しいこ とはここ).これらのスタイルファイルを, natbib.sty,あるいは,harvard.sty と同時に使うことで「著者名 (年)」形式で引用することができ、しかも Reference 形式も経済学でよく見られる形式 ものにすることができます.しかし,これらのスタイルファイルは,英語の文献を前提と して作られているため,日本語の文献を適切に扱うことができません.
飯田修さんという方が, 英語・日本語の両方の文献を扱え,しかも「(著者名,年)」という形式で引用することが 可能な jpolisci.bst というスタイルファイルを作成してくれているのですが, 引用形式が「(著者名,年) 」ですので,ちょっと経済学の標準的な形式とはずれていま す.
こういうわけで,経済学の標準的な形式で日本語・英語を両方扱える BibTeX のスタ イルファイル がないようだったので,jecon.bstというのを自分でつくってみ ました.もっとも,つくったと言っても飯田さんの jpolisci.bst を修正した だけです.
jecon.bst でできること
jecon.bst を使うと次のようなことができます.
- harvard.sty,あるいは,natbib.sty と組み合わせ ることで「著者名 (年)」形式で引用可能.
- 経済学でよく利用されるような reference 形式を BibTeX により作成すること ができる。
- 英語の文献だけでなく,日本語の文献も適切に処理できる。
- 他の BibTeX 用のスタイルファイルよりも表示形式のカスタマイズが簡 単にできます。
ダウンロード
- jecon_2.5.zip --- 2008-10-09
zip ファイルの中身.
| jecon-sample.pdf | jecon-sample.tex を PDF に変換したもの.使用例,使い方はこれ見てください. |
| jecon.bst(中身確認用) | jecon.bstというのが BibTeX のスタイルファイルです. [注]左のリンク先のファイルはどんなプログラムなのかを確認するためのものです。 実際に利用するのはzipファイル内に含まれているjecon.bstのほうにしてください。 変更点は ここを参照。 |
| jecon-sample.tex | jecon-sample.pdf の元の TeX ファイル. TeX のファイルの書き方の参考にしてください. |
| jecon-sample.bib | jecon-sample.tex で使う bib ファイル.自 分で, jecon-sample.tex をコンパイルするなら必要です.あと,日本語の文献の データベースの書き方を参考にしてください. |
| CHANGES.txt | 修正履歴. |
[注] テキストファイルは全部 UTF-8コードになってます。 その他のコードで利用したい人は 自分で変換してください。より詳しくは "jecon-sample.pdf"ファイルの「文字コードについて」の部分を 見てください。
[注] jecon.bst を使うには,harvard.sty か natbib.sty が必要です.持っ てない方は、どちらかを入手してインストールしてください.
カスタマイズ
カスタマイズしやすいように bst.xxx.yyy というような名前の関数をたくさん導入し ました。この bst.xxx.yyy という関数の中身を書き換えることで参考文献の形式をカス タマイズすることができます (詳しくは jecon-sample.pdf を見てください)。
カスタマイズの例
- デフォールトのまま のもの -> jecon_default.pdf
- jecon_a.bst (括弧などの装飾をできるだけなくしたもの) -> jecon_a.pdf
- jecon_b.bst (いろいろ変えてみたもの) -> jecon_b.pdf
- jecon_tategaki.bst (数字を漢数字にして縦書きにしたもの) -> jecon_tategaki.pdf
- jecon_no_sort.bst (引用順にそのまま並べる形式) -> jecon_no_sort.pdf
どの bst ファイルも基本的なコードは jecon.bst と同じですが、bst.xxx.yyy とい う関数の中身だけ変更したものです。自分でカスタマイズしたい人は参考にしてみてくだ さい。jecon_a.bst、jecon_b.bst等はzipファイルに入っています。
変更点
Ver. 2.5 (2008-10-09)
- bst.hide.number という関数を追加。0 以外を指定すると number filed を隠す (表示しない)。
Ver. 2.4 (2008-08-03)
- bst.sort.year を追加。非ゼロを指定しておくと、まず year をキーにソートす るようになる。詳しくは jecon-sample.pdf、5.4節を参照。
- ファイルの文字コードを全てutf-8に変更した。コンパイルするには platex も
jbibtex も "--kanji=utf8" オプション付きで実行する必要がある。
platex --kanji=utf8 jecon-sample.tex jbibtex --kanji=utf8 jecon-sample.aux
Winshellを使っている人はコマンドラインのオプションに --kanji=utf8 に加え れば、utf-8モードになります。
utf-8 に対応していない古いTeXシステムでコンパイルしたい、あるいは対応は しているがこれまで通り Shif-JIS でコンパイルしたいという場合には、すべて のファイルの文字コードを Shif-JIS に変換してやればよい。
Windowsでutf-8のファイルをShift-JISに変換するには、一度メモ帳でファイル を開き、Shift-JISで保存しなおせばよい。
Ver. 2.3 (Sat Mar 29 2008)
- incollection で指定される editor (book の editor) についても bst.author.name の設定 (姓名の順序の設定) が反映されるように修正.
- bst.kuten.jp と bst.touten.jp を追加.句点と読点を指定する.デフォールトはそれぞれ "." と "," としてある."。" や "、" に変更したい人はこれを変更する.
- bst.and.others と bst.and.others.jp を追加.三人以上の著者がいるときの略仕方を指定 (citeするときに利用されるもの.デフォールトはそれぞれ "et~al." と "他").
- bst.dashify.off を追加.0 以外を指定すれば,page を繋ぐ "-" を "--" に変更しない.
- bst.harvarditem.off を追加.0 以外を指定すれば,\harvarditem を出力しない.
- bst.thebibliography.begin と bst.thebibliography.end を追加.thebibliography 環境の文字列を指定.
Ver. 2.2 (Wed Nov 07 2007)
- bst.cite.and, bst.cite.ands, bst.cite.and.jp という関数を追加.「引用部分」 での author 名の間に入る文字列を指定.
Ver. 2.1 (Wed Dec 27, 2006)
- bst.no.sort という関数を追加.0 以外を指定すると引用された順番のまま参考文 献を作成する.
- bst.sort.entry.type という関数を追加.0 以外を指定すると文献をタイプ別に 分けて列挙する.これは absorder よりも優先.
- absorder と order と month フィールドの最大値を 99 から 999 に変更.
- bst.kansuji.jp という関数を追加.0 以外を指定すると日本語文献に含まれる数 字を漢数字に変換する.
- bst.tatebo.definition という関数を追加.bst.kansuji.jp が非ゼロのときに, pages でのページ数とページ数を結ぶ線の定義を指定する.pages = "100-200" と 指定しているときに,"-" に置き換わる線の定義.
- bst.year.backward という関数を追加.0 以外を指定すると「年」の表示位置を後 方へ移動する.
- bst.hoyakusho.pre.jp と bst.hoyakusho.post.jp を追加.
- 邦訳書で author 名が「Alphabet + 姓」の文献も bst.author.name の値によっ て姓・名の順序が変わるように修正.
Ver. 2.0 (Sun Oct 1, 2006)
- bst.use.number.index という関数を追加。これの値に 0 以外を指定すると、 reference 部分で plain.bst のように文献の前に番号を付けることができる (引用部分は変わらない)。例。
- bst.number.index.pre と bst.number.index.post という関数を追加。number index の前と後にはいる文字列を指定する。
- bst.number.index.digit という関数を追加。number index の最大の桁を指定。 とりあえず 3 を指定して置けばよい。
- bst.sei.mei.one.jp という関数を追加。これは日本語文献での著者 (author, editor) の姓・名の間に入れる文字列を指定。ただし、姓・名のどちらか一方が一文字のもの。
- bst.sei.mei.two.jp という関数を追加。これは日本語文献での著者 (author, editor) の姓・名の間に入れる文字列を指定。ただし、姓・名のどちらも二文字以上のもの。
- 文献ソートのキーを修正。
absorder -> author, editor, or yomi -> year -> order -> month -> title の順番で判断。absorder と order は jecon.bst 独自のフィールド。0-99 の値を指定できる。 詳しいことは jecon-sample.pdf を参照。
- bst.notuse.absorder.field という関数を加える。これにゼロ以外の値を設定 して置けば、並べ替えの際に absorder field の値を利用しない。
- bst.notuse.order.field という関数を加える。これにゼロ以外の値を設定して置 けば、並べ替えの際に order field の値を利用しない。
- bst.mixed.order という関数を追加。同じ年に同じ著者の英語、日本語文献の 両方があり、かつ日本語文献の yomi に英語文献の著者と同じものが指定して あるときに、両者を混ぜて表示するためのオプション。
- bst.hide.month という関数を追加。month を表示するか否か。隠す(表示しない) なら 0 以外、隠さない(表示する)なら 0 を指定。隠す場合でも month フィー ルドの値は並べ替えのキーとしては利用される。
- bst.reverse.year という関数を追加。0 以外を指定すると新しい年の文献を前にもっ てくる。0 なら普通の並び順。
- bst.bysame.definition という関数を追加。この中身に \bysame の定義を指定する。
Ver. 1.15 (Sun Jan 29, 2006)
- Reference での並び順を変更。Krugman, Paul R. と Krugman, Paul R. and Obstfeld, Maurice という著者の二つの文献があったとき、これまでは reference で前者(単著)のほうが後者(共著)よりも後ろに表示されていたが、これを逆になる ようにした。
Ver. 1.14 (Fri Dec 2, 2005)
- bst.title.lower.case という関数を加える。これの値を 0 以外にすると、title の先頭文字以外を小文字に変換する (book の tile は除く。元々小文字ならなに も変わらない)。
Ver. 1.13 (Sun Nov 6, 2005)
- bst.author.name というカスタマイズ用関数を加える。これの値を変えることで、 author name での「姓」「名」の順序を入れかえれる。
- bst.first.name.initial というカスタマイズ用関数を加える。これの値を変える ことで、first name をイニシャルだけに略せる。
Ver. 1.12 (Wed Aug 24, 2005)
- bst.year.pre.jp と bst.year.post.jp の指定が反映されないというバグを修正。
- crossref エントリーを無視するように修正。
- コメント加える。
Ver. 1.11 (Mon Mar 28, 2005)
- "P. A. サミュエルソン" のような「alphabet(名の頭文字) + 姓」の author も適 切に処理するようにした (使用法は jecon-sample.pdf を参照)。
- その他、細かいバグを直す。
Ver. 1.10 (Tue Dec 14, 2004)
- alphabet で yomi を記入しているケースで文献の順序がおかしくなるバグを修 正する。
Ver. 1.9 (Thu Oct 7, 2004)
- jauthor, jkanyaku のバグを直す。
Ver. 1.8 (Thu Sep 2, 2004)
- バグをとる。
- \bysame を使うかどうか選択できるようにする。
Ver. 1.7 (Tue Aug 31, 2004)
- バグをとる。
- カスタマイズしやすいように修正 → bst.xxx という形式の関数をたくさん導入。
Sun Jul 4, 2004
- Referrence で同じ著者が続く場合には、名前を --- で省略するという形式に変更。これには樋口耕 一さんによる nissya.bst を参考にさせていただきました。
Sat Jun 26, 2004
- inproceedings でもページ数が出るように修正。
- その他細かい部分を修正。
Tue Jan 14, 2003
- 「、」を「,」に変えた.
Fri Nov 15, 2002
- 誤植直した.
- 「版」の後に「、」が入るのを消した.
- 3 人以上の著者がいる文献を全員の名前を挙げて引用できるようにした.
その他
- この jecon.bst の元になった jpolisci.bst を作成してく ださった飯田修さんに感謝します.jecon.bst なんて名前を付けてます が,中身の重要な部分はほとんど jpolisci.bst と変わりません.
- 改変には aer.bst、萩平哲さんのウェブ サイト、樋口耕一さんによる nissya.bst等も参考にさせていただきました。 これらの有益なプログラム、ページを作成してくださった方々に感謝します。
- とんでもない不具合があったらすぐ直します.
に連絡ください. - ここをこうして欲しい、こうしたいという要望がありましたらおっしゃってく ださい。ぼくに直せるようなものだったら直しますので。
古いバージョン
- Ver. 2.4 jecon_2.4.zip
- Ver. 2.3 jecon_2.3.zip
- Ver. 2.2 jecon_2.2.zip
- Ver. 2.1 jecon_2.1.zip
- Ver. 2.0 jecon_2.0.zip
- Ver. 1.15 jecon_1.15.zip
- Ver. 1.14 jecon_1.14.zip
- Ver. 1.13 jecon_1.13.zip
- Ver. 1.12 jecon_1.12.zip
- Ver. 1.11 jecon_1.11.zip
- Ver. 1.10 jecon_1.10.zip
- Ver. 1.9 jecon_1.9.zip
- Ver. 1.8 jecon_1.8.zip
- Ver. 1.7 jecon_1.7.zip
- Ver. 1.6 jecon_1.6.zip
このページの変更歴
2008/03/29以降の変更歴。
- 2008-06-02: 説明の文章を少し修正。
- 2008-03-29: ver.2.3をリリース。