ノーベル経済学賞の意義


今年のノーベル経済学賞はオークションの専門家のアメリカ人の二人が受賞しました。

よく言われることなのですが、ノーベル経済学賞はアメリカ人の受賞が圧倒的に多いです。Wikipedia を見てみてください。

ノーベル経済学賞 – Wikipedia

ただでさえアメリカ人が多いのに加え、仮に外国人だとしても、実際に住んで研究をしている場所はアメリカということが多いと思います。例えば、昨年2019年の受賞者の「デュフロ氏」はフランス人ですが、所属はMITで、研究も基本的にはアメリカでおこなっていると思います。2016年受賞の「ホルムストローム氏」もフィンランド人ですが、ずっとアメリカの大学所属です。

アメリカ人ばかり受賞するのは何かおかしいのではという意見もありますが、現在の経済学の状況をそのまま受け入れるとすると、ある意味当然の結果とも思います。やはりアメリカの研究機関が経済学の研究の水準はずばぬけて高いですから。今回のノーベル賞とは全く関係ないのですが、私の研究分野でも leading scholars の多くはアメリカの大学にいる人です。

ただ、それだけ経済学の研究が活発で、水準も高いアメリカで、深刻な経済問題や社会問題が生じていて、それをなかなか解決できないことはいつも不思議に思います。

深刻な経済問題、社会問題とは、例えば、

  • トップ数%が全体の資産の大半を所有しているなど、貧富の差が非常に大きいこと。
  • 満足な医療を受けられないような人々がたくさんいること。
  • 借金まみれの人が多いこと。
  • 薬物が蔓延していること。
  • 略奪が頻繁にあること。

などです。

経済学の研究がずば抜けて進んでいる国にもかかわらず、こんな問題をいつまでも解決できない(むしろ、深刻化している?)のってなんででしょう?私自身経済学者ですが、これでは、経済学の研究が進んでいることの意義はなんなのかと疑問に思ってしまいます...



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